ジムニーに乗り換えて1ヶ月経ったのでハスラーとの比較を綴ってみた。

JB23ジムニーを納車して1ヶ月ほど経ちました。

ハスラーからの乗り換えで感じたことをどちらが良いとか悪いではなく、単純に比較と感想といった感じで書いてみたいと思います。

ハスラーとジムニーの購入で迷われている方の参考になれば幸いです。

スペック

まずは両車のカタログスペックをざっくりと比較。

MR52ハスラーJB23ジムニー
年式2022年(令和4年)2012年(平成24年)
グレードGターボ 2WDクロスアドベンチャー
変速機CVT4AT
全長(mm)3,3953,395
全幅(mm)1,4751,475
全高(mm)1,6801,715
最低地上高(mm) 180 200
室内長さ(mm)2,2151,660
  幅 (mm)1,3301,220
  高さ(mm)1,2701,210
車両重量(kg) 8201,000
エンジンR06AK6A
タンク容量(L) 27 40
燃費(km/L)20.8(WLTCモード)14.8(10•15モード)
実燃費(km/L)2112
タイヤサイズ165/60/15175/80/16

走り

ハスラーとジムニー、それぞれ運転してみた時の印象は次の通りでした。

ハスラーの走り

ハスラーの初乗りは試乗車で、NAとターボの両方試乗。

NAもターボもハイブリッドということで発進時にモーターのアシストがあるためとても軽快で、気をつけないと急発進してしまうほどパワフル。

街乗りではNAもターボもどちらも快適に走ってくれました。

最近の車では主流となっているCVTのため、変速ショックもありません。

ステアリングも軽く、駐車も楽々です。

ただし上り坂になるとNAではさすがにパワー不足でアクセルを踏み込まないとちょっときつい。当然回転数が上がるのでエンジンは唸り気味。

一方でターボの方は上り坂でもパワーに余裕があり、スイスイと登ってくれてストレスを感じさせませんでした。

通勤で急な長い上り坂がある為、私はターボ車の購入を決めました。

購入後は結構な頻度で遠出もしましたが、高速走行でもハスラーターボは加速に不安がなく、合流や追い越しでも余裕の走行が可能でした。

ミニバンのセレナからハスラーへの乗り換えでしたが、走りに関しては軽にダウングレードしたという感じは全くなく、実に快適な運転が出来ました。

ジムニーの走り

ジムニーの方は知り合いにジムニー乗りもおらず、試乗もなく購入して初めての運転となりました。

納車日に中古車店でジムニーを受け取り、運転して店を出た時の第一印象は

うわ、重い!アクセルもハンドルも重い!!』

でした。

車重が1トンもあるということと、ハスラーのように補助動力がないので発進が重く遅い。

ウワサではジムニーは走らないと聞いてはいましたが、まさしく鈍亀(苦笑)

以前、代車でスズキのKeiのMT車を借りたとき結構快適に加速してくれたので、ジムニーも同じエンジンだし、聞くほど走りは悪くないだろうと考えていたのですが甘かった。

アクセルを踏み込めば頑張って加速はしてくれますが、頭をよぎるのは燃費

なるべく回転数を上げないように気をつけて走っています。

なので信号ダッシュなんてもってのほか。ゆっくりスタートです。

通常走行でもハスラーでは気がつくと70kmとか出てしまったけど、ジムニーは気がつくと40kmなんてことも。

さすがにこんなおじいちゃん走行では後続車に煽られるので60kmくらいは出すようにしますが、やっぱり重いです。

ハスラーでは余裕で登った通勤路の上り坂もジムニーはどんどんスピードが落ちていきます。

アクセル踏みたくな〜い!燃費が〜!!でも後続車いるし迷惑はかけられない!って葛藤が生じます(笑)

ミッションも今ではほとんど見られなくなった4速ATのため、可変ショックがあります。

そういえば先日、片側2車線道路の左車線を50kmで走行中に軽トラにぶち抜かれて、ヤバっ俺ってそんなに遅かった?と思いましたがあれはきっと軽トラのドライバーがDQNだったに違いない(笑)

高速走行では100km走行がやっと。

できれば80km走行したい。

その理由は4速ATということもあって、100kmも出すとエンジン回転数は4000pmを差し唸りっぱなし。

燃料計が目に見えて減って行くので自分自身のSUN値も減っていく(怖)

高速では『もう1速上が欲しい!』と思ってしまいます。

ステアリングも重いので駐車はハスラーのように楽々とはいきません。

切り返しなんかハンドル重くて大変です。もちろんこれでもパワステなんですが。

ハンドルといえば、良く聞かれる『ジャダー現象』

高速走行時にハンドルが激しくブレる現象のようですが、私のジムニーではそんな現象は起こりませんでした。

四駆好きな同僚に話したところ『車高上げたりしてイジってなければまず大丈夫だよ』と言われたのでひとまず安心。

乗り心地

ハスラーとジムニーの乗り心地の印象です。

これもかなり違いがありました。

ハスラーの乗り心地

ハスラーの乗り心地は旧型のハスラーよりは改善されたと聞きますが、私は旧型に乗ったことがないのでこれの比較は出来ませんが、新型ハスラーは軽自動車としては乗り心地は悪くない、むしろ良い方だと思います。

旧型はリアのショックが最悪で酔うとか、跳ねまくるから遊園地のアトラクションみたいだとか聞きます。

一体どんな乗り心地なのか体験してみたい(笑)

新型ハスラーのリアは跳ねまくることはないですね。

普通車に近い乗り心地だと思います。

道路の段差の突き上げはありますが、以前乗っていたセレナよりちょっと突き上げがきついかな?と言った程度。

乗り降りでは最低地上高が一般的な車より少し高いので若干の違和感を感じるかもしれません。

でも慣れてしまえばハスラーの方が楽に乗り降りできます。

極端な話、S660のようなスポーツカータイプになるとシートポジションが低く、座った時にお尻がストンと落ちるような感じになるので腰痛持ちの人など大変ですからね。

コーナリングでは車高が高くてタイヤが細いので初めのうちは転がりそうで怖かったですね。

特に雨の日はリアが滑るんじゃないかとヒヤヒヤしました。

ゆっくり走ればそんな心配もないのですがハスラーは簡単にスピード出ちゃうから(苦笑)

ジムニーの乗り心地

ジムニーの乗り心地は悪いです!

トラックのような乗り心地です。

路面の段差、凹凸はダイレクトに伝わってきます。

なので車体が左右に揺られます。

これこそ遊園地のアトラクション(笑)

ドリンクホルダーに飲みかけの缶コーヒーなんて置いていたら凹凸のたびに溢れますね。

でもコーナリングはハスラーのような怖さはありませんでした。

ハスラーよりも車高高いのに足回りが良いのか安定してます。

もちろん無茶なスピードでのコーナリングは出来ませんし、しませんが。

車高がハスラーよりも高いので乗り降りはヨイショって感じになります。

シートはホールド性がよく、運転中も体が安定して疲れにくいです。

ですが降りるときにシート座面の横の盛り上がったところに脚やお尻が擦れるので、これによってシートが破れている中古車がよくあります。

擦らないように毎回気をつけていますが、Aピラーにアシストグリップつけたくなりますよ。

ジムニーに慣れた頃、ハスラーの運転席に座ったらめちゃ低く感じました。

私のジムニー、ワンオーナー中古だったのですがシートの状態が10年落ち10万キロ走行車とは到底思えないほど良く、前オーナーさんは乗り降りも丁寧にしていたんだなぁと実感してます。

そして絶対小柄で体重の軽い女子だったに違いないと邪推もしてます。(笑)

遮音性はあまり良くないのでエンジン音がうるさかったり、標準タイヤですがロードノイズはやや高め。

タイヤといえば購入時5部山なのでまだしばらく行けるなと思っていましたが、気になって製造ロットを見たら2018年製でした!

5年も経つのにまだ山残ってるって、前オーナーさん一体どんだけ優しい運転してたんだろう?

今度タイヤ交換する時は見た目がカッコイイのでATタイヤにしようと思っているけど、きっとロードノイズ酷くなって、燃費も悪くなるんだろうなぁ。

燃費

ガソリン代が高騰している今、みんな気になる燃費の比較です。

ハスラーターボの燃費

正確にはハスラーHYBRID Gターボ 2WDですね。

カタログ数値では上記の表にも書いたように、

WLTCモードで20.8km/Lとなっていますが、私が1年間乗った燃費はマルチインフォメーションディスプレイの平均燃費を見ると21km/Lといったところです。

悪い時でも18km/Lを下回ることはなく、良い時では25km/L超えという数値を叩き出しました。

燃料タンク容量も27リットルしかないので長距離は厳しいかと買う前は思っていましたが、満タンで400km以上は全然余裕で走れます。

カタログ数値よりも実燃費は良かったのでお財布にも優しかった。

ジムニーの燃費

ジムニー4ATのカタログ数値での燃費は10•15モードで14.8km/L。

では私のここ1ヶ月の実燃費はというと、満タン方式で走行距離÷給油量で計算したところ平均12km/Lでした。

ジムニーのATにしては良い方かなと思いましたが、これはまだ乗り始めで燃費を気にしてあまりアクセルを踏み込まないように運転していることと、冬なのでエアコンを使っていないという、いわばご祝儀相場。

なので今後アクセルワークも気にせず、暑くなってエアコンを使用するようになればリッター10kmを下回るかもしれない。

ハスラーと比べてガソリン代が2倍になり、軽のくせにお財布に全然優しくないです(涙)

使い勝手

実際のところ使い勝手はどうか。

装備や収納などの比較。

ハスラーの使い勝手

装備

ハスラーの装備は良くも悪くもお節介。

アイドリングストップもレーダーブレーキサポートも車線逸脱警報もハイビームアシストも鬱陶しいだけ。

鬱陶しいので私はアイドリングストップとハイビームアシストは切っていました。

ハスラーのアイドリングストップが煩わしいのでオートパーツ工房の『アイストキャンセラー』取り付けました。
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新型ハスラー。ハイビームアシストの解除方法とその他の設定。
走行中、周囲の状況に合わせてハイ/ロービームを自動的に切り替えてくれるオートハイビーム機能ですが思うように作動せず煩わしく感じる方もいるのではないでしょうか?ここではスズキの新型ハスラーのハイビームアシストの解除方法を記載したいと思います。

先端技術はスゲーと思いますが、実際使ってみるとうるさいです。

でも周囲丸見え全方位モニターと高速道路での運転が楽ちんになるアダプティブクルーズコントロールと、寒い冬にはとってもありがたい運転席・助手席シートヒーターは神装備。

それからターボ車には7速マニュアルモード付きのパドルシフトが装備されていて、レーシングカーゲームのようにステアリングから手を離すことなくパドルでのシフトチェンジが可能ですが、これはスイフトのように走りを意識した車ならともかく、ハスラーでは個人的にクソどうでもいい装備ですね。全く使いませんでした。

それからもう一つ、ハスラーGターボのヘッドライトはハロゲン(現行モデルはLED)ですが、純正は暗い!

ただでさえ暗いヘッドライトがレンズの配光パターンのせいか、横にもれる光がほとんどないので暗い場所での左旋回が見えなくて危ないったらありゃしない。

夜間に写真撮影や釣りに出かけた時の、山や海などのカーブの多い道や、ちょっとしたスペースでの方向転換の時など、サイドを照らしてくれないので障害物や溝などがあったりしないかと、ヒヤヒヤしながら運転してました。

この時はオプションのフォグランプもつければ良かったと思いましたね。

とにかく純正のハロゲン球は暗すぎるので速攻で市販の高ケルビンのハロゲン球に交換しました。

それでも結局サイドは照らされないので暗いままですが、多少はマシになりました。

収納

続いて収納ですが、ハスラーには至る所に収納スペースがあるので大抵の物の置き場に困ることがありません。

ドリンクホルダーも初めからエアコンの吹き出し口のところに装備されていて気が利いてます。

ラゲッジスペースもリアシートを大きくスライド出来たり、倒してフラットに出来たりと、シートアレンジも豊富に出来てとても便利です。

人を乗せることも荷物を載せることもよく考えられて設計されています。

ジムニーの使い勝手

装備

ジムニーは本来、土木や林業従事者向けに作られた車なので悪路走行には強いのですが、人を乗せたり荷物を載せたりすることはあまり考えられていません。

なので装備も必要最小限といった感じ。

だが、それでいい!

は?アイドリングストップ?

は?車線逸脱警告?

そんなもんいらん!

エアコン、パワステ、パワーウィンドそれら三種の神器がついてりゃ十分です。

贅沢装備としてバックカメラと電動格納ミラーとリモコンドアロックがあれば言うことなし!

今までに10数台の車を乗り継いできた昭和と平成初期の車が大好きなおじさんには現代の最新装備はいらないのです(笑)

ヘッドライトはハスラー同様ハロゲンですが、ハスラーと違って暗くない!

レンズの配光設計が良いんですね。

サイドにも光が適度にもれて左も見えるから左旋回も怖くない。

ハロゲンだからまた球交換しなきゃと納車前には思っていましたが、これは嬉しい誤算でした。

それとジムニーにはチルトステアリングもないですね。

私は一般的な身長体型でドライビングポジションに困らなかったので問題ありませんでした。

それからそれから私のジムニーにもハスラーのようにシートヒーターが装備されていたので寒い日に大活躍してます。

ただハスラーではヒーターのスイッチが運転席・助手席独立しているのに対し、ジムニーではスイッチが独立していないため、助手席まで勝手に温められてしまいます。

同乗者が乗っている場合はそれでもいいのですが、買い物等の荷物を乗せているときに生鮮品のような温められては困るものもあったりするのでそこは困るかな。

それでもシートヒーターは寒い冬には神装備です。

と言うことで最先端装備満載のハスラーに比べるとジムニーの装備は実に質素です。

でも私はそれが好き。

そういえば新型ジムニーの現行モデルにはついにアイドリングストップが搭載されてしまった。

新型も初期モデルにはアイドリングストップどころかレーダーブレーキもつかないグレードがあったのに、これも時代の流れですな。

収納

収納に関してもジムニーは最悪ですw

助手席グローブボックスには車検証とナビなどの取説だけでいっぱいになるし、カップホルダーは装備されているけど運転席と助手席の間にあって使い勝手は最悪。

箱ティッシュやゴミ箱の置き場にも困る。

リアシートも狭いので4人乗車でリアシートに座ってロングドライブなんてもはや罰ゲーム(笑)

ラゲッジスペースも狭く、リアシートを倒さないと荷物なんてほぼ載らない。

しかもリアシートを倒してラゲッジスペースを確保してもフラットにはならないのでこれまた使い勝手があまり良くない。

シート下収納とか二段ラゲッジとか、スズキお得意の隠し収納スペースを設けるなんて、この頃のジムニーには考えなかったんだろうね。

ジムニーって車は自分でいろいろ工夫してカスタマイズするのが楽しいんです。きっと。

ハスラーは実用的、ジムニーは趣味的

と言うことで1年間乗ったハスラーからジムニーに乗り換えての比較&個人的感想ですが、いかがでしたでしょうか?

正直言うとジムニーに乗り換えてからの1、2週間は『こりゃ失敗したかなぁ』って思っていました。

だって走らないし、乗り心地悪いし、荷物を載せるにも使い勝手悪いし、燃費はハスラーの半分でガソリン代は2倍ですから。

普通に考えたら良いことなんて何にも無いです。

ハスラーは燃費良いし、キビキビと良く走るし、人も荷物も余裕だし、デザインだってオシャレ。

だからジムニーに乗り換えた直後はハスラーの素晴らしさを身に沁みて感じました。

だけどジムニーには乗っているうちに分かってくる不思議な魅力があるんです。

これはあくまでも私個人の感覚ですが、最も分かりやすいところで言うと外見かな。

ハスラーはどちらかと言うと可愛いデザインで、おじさんが乗るには正直ちょっとだけ恥ずかしい。

JB23ジムニーは他のジムニーよりも丸みのあるデザインだけど、無骨でワイルドでかっこいい。

鈍亀な走りも乗り心地が悪いところも運転しているうちに『それが良い』ってジワジワと感じて来るから不思議。

スピードが出ないからネズミ取りに捕まるリスクも減るしね(笑)

あとは先出したように私自身多くの車を乗り継いできて昭和や平成初期の車が好きなので、その頃の味わいを残しているジムニーがやはり性に合うようです。

ジムニー女子なんて言葉もありますが、ジムニーはやっぱり男らしさがあると思います。

ハスラーもジムニーもどちらが良いとか悪いとか決めるのは乗る人次第ですが、どちらも個性豊かで選択に迷ってしまう車だと思います。

車選びで迷っているそこのアナタ。

迷うのも楽しみのうちです。

いっぱい迷って自分にあった車を選んでくださいね。